パシフィック・リム
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人々が望んでも、戦争が無くならない未来。
「結局、戦争はなくならなかった」
「地球という惑星の隅々まで開発の手が伸び、高出力のレーザーが気軽にシャトルを打ち上げ、一部の権力者が月面に別荘を建てるような時代になっても、人は人と争う機構を、自分の精神から取り除くことが出来ずにいた」
「そう――ただ、変化はあった」
繰り返される殺戮の中、既存の兵器では歯が立たない「超大型兵器――オブジェクト。本体だけで全長50mを越えるこの新兵器は、登場と共にこれまであった戦争の常識を全て塗り替えてしまった」
「とある島国によって初め提示されたその兵器は、14カ国からなる連合軍の攻撃をうけ、しかしその全てを退けた。最後には太平洋上で核兵器の洗礼を受けるが、その攻撃にも耐え、半身をアイスのように溶かしながら、残った兵装だけで連合艦隊を殲滅した」
「以来、オブジェクトは戦争の代名詞になった」
「21世紀前半の国際連合の崩壊以来、それまで存在したあらゆる国家が破綻、あるいは変貌し、大きく4つの連合体に色分けされるようになった世界。各国による地球の支配権の奪い合いは、 オブジェクト同士の『クリーンな戦争』で決まるようになった」
そんなオブジェクトの設計士を目指す学生クウェンサーと腐れ縁の相棒の兵士ヘイヴィアは、戦場で自軍のオブジェクトのパイロット『エリート』として生きる少女・ミリンダに出会う。
ある戦いで彼女の乗るオブジェクトが敵のオブジェクトに破壊された時、二人は生身でオブジェクトと戦う日々が幕を開けることになるのだった……
超大型兵器『オブジェクト』による『クリーンな戦争』によって、支配権の奪い合いが行われている世界。
4つの世界的勢力のひとつ、『正統王国』のアラスカ前線基地では、ふたりの青年が黙々と雪かきをこなしていた。
派遣留学生のヘイヴィアと、レーダー分析官のクウェンサーは、任務をさぼって食料調達に勤しんだり、上官のフローレイティアに大目玉をくらったりと、緊張感に欠けた軍隊生活を送っていた。
しかし、その平穏は轟音と共に破られる。
オブジェクトの出現により、戦争の脇役となったはずの彼らが投げ出された、思いもかけない戦場とは――。
第1話「こうして彼らのまちがった青春が始まる。」
第2話「きっと、誰しも等し並みに悩みを抱えている。」
第3話「たまにラブコメの神様はいいことをする。」
第4話「つまり、彼は友達が少ない。」
第5話「またしても、彼は元来た道へ引き返す。」
第6話「ようやく彼と彼女の始まりが終わる。」
第7話「ともあれ、夏休みなのに休めないのは何かおかしい。」
第8話「いずれ彼ら彼女らは真実を知る。」
第9話「三度(みたび)、彼は元来た道へ引き返す。」
第10話「依然として彼らの距離は変わらずに、祭りはもうすぐカーニバる。」
第11話「そして、それぞれの舞台の幕が上がり、祭りは最高にフェスティバっている。」
第12話「それでも彼と彼女と彼女の青春はまちがい続ける。」
番外編「だから、彼らの祭りは終わらない。」
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